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2019.08.30

ドタバタコメディなのに泣かせる展開も!? 「ぬるぺた」ってどんな作品?

週1回のペースでアニメの制作進捗やゲームの内容などをご紹介している「ぬるぺた」ブログですが、原案・脚本のはとさんと監督の小倉宏文さんにお話をお伺いしてきました!
今回は「アニメ版とゲーム版『ぬるぺた』の違い」や「ゲームとアニメがどんな形で関連するのか?」など、企画の話をご紹介!

原案・脚本はとさん、小倉監督インタビュー(前編)

――本日は、原案・脚本のはとさんと、監督の小倉宏文さんに、アニメ版「ぬるぺた」についてお話をうかがっていきます。そもそも「ぬるぺた」って、どんな作品なんですか?

はと:「事故で死んじゃったお姉ちゃんを、ロボットとして復活させるぞ!」というのが、本作の根幹にあるコンセプトです。家族って、とても大事なものですが、時として鬱陶しく感じてしまうときもあると思います。それでもやっぱり、家族だからこその安心感というか……“絆”みたいなものがあると思うので、それを、ぬるとぺたの姉妹の関係性を通じて描いていきたいなと。マジメに語るのではなく、おもしろおかしいドタバタコメディとして楽しんでいただくなかから伝われば、と思っています。

小倉:特にアニメ版は「ロボットのお姉ちゃんと、新しく関係を築いていく」という、“姉妹関係のリビルド(再構築)”の話なのかなと。話数が進むにつれて、ふたりの関係性がどんどん変わっていきます。姉妹の日常を描く作品ですが、イベントもたくさん発生します。「ごく普通の人々の、ごく普通の日常」ではなく「こうだったらおもしろいな」という“理想的日常生活”を描いているので、トンチンカンな日々のなかにも、どこかリアリティが感じられる、ありそうでなさそうな世界を楽しんでいただければうれしいです。

――「ぬるぺた」はゲームとアニメによる連動企画ですが、どんな形で関連するんですか?

はと:そもそも「STEAM」(海外のPCゲームプラットフォーム)で、アニメとゲームをバンドルして販売しようという企画が「ぬるぺた」の発端でした。
ゲームでできることとアニメでできることは違うと思うんですが、それを組み合わせることで表現の幅が広がるんじゃないかと考えました。ゲーム版では伝わりにくいキャラクターの距離感や、主人公姉妹の関係性……生っぽい息づかいのようなものを、アニメで補完できればいいなと思っています。ゲーム版ではアニメ版では描けなかった姉妹の関係性をより楽しんでいただければと思っています。

小倉:アニメ版を見ることがそのまま予備知識になり、スッとゲームの世界に入り込んでいけるというのが理想のカタチですね。アニメ版が、ゲーム版の入り口になれればと。

――アニメ版「ぬるぺた」は、どんな作品になるんでしょうか。

小倉:ゲーム版の設定をベースにしながら、イチから作り上げていっている感覚ですね。反目することがありながらも、やっぱり姉妹なんだという根本のテーマを芯として、そこが揺るがない範囲では場当たり的にやってしまっています。コメディ作品ですし、話数が進むにつれてキャラクターがひとり歩きしはじめている手応えもあるので、放任しています(笑)。予定調和じゃないからこそ生まれるおもしろさがありますね。
 多くの原作付きアニメでは、どうしても原作ストーリーに沿った内容にすることを求められますが、本作の場合はお手本を再現するのではなく、骨子に肉付けをして形を作っていくので、“ものづくりをしている”という手応えがあって楽しいです。

はと:学校に行きたがらないぬるが、ぺたロボとの生活を通じて「学校に通うことの意味」を考えていくところは、ちょっと真面目なテーマかなと思います。

小倉:でも「世の中捨てたものじゃないよ」ということは伝えたいですね。コメディ作品ですが、笑わせるところと、マジメなところとの両方を盛り込んでいます。話数が進むと、深刻な事件が起きたりもするんですが、結構泣かせる展開ですよ。

後編に続く(後編は9月6日(金)公開予定)

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